落とし物のヤドリギ…

朝の散歩で天形(あまがた)林道を歩いていた時、ぼくがちょっと脇道にそれたら、お母(かあ)も何気なく着いて来たんだよ。そしたら小道の真ん中にこんもりと雪を被った木の枝らしいものが落ちてたんだって。最初は気にも止めなかったけど、戻る時にもう一度目をやって…「あ〜っ、ヤドリギだ!!」って気付いたんだってさ。ヤドリギ(宿り木)って、他の樹木の枝なんかに半寄生する小さな木なんだよ。上を見上げたら、大きなコナラの枝の数ヶ所にヤドリギが寄生していて、この前の重たい雪に耐えられなくてその中のひとつが落ちてしまったみたいなんだ…。ヤドリギって他所の国では縁起かつぎの木で「家の入り口に飾っておくと縁起がいい」って聞いたことがあるお母(かあ)は、滅多に手に入れられないそれを持ち帰ることにしたんだ。結構大きくて重かったから「散歩の帰りに持ち帰ろうっと。ナツキ、こんな珍しいモノを教えてくれてありがとう♪」って感謝とお礼を言われたその帰りに…お母(かあ)よりも一足先にヤドリギまでたどり着いたぼくは、匂いを嗅いでから「お母(かあ)のものはぼくのもの〜♪」ってオシッコをかけてマーキングしちゃったんだ…勿論叱られたよ…その上、職場の入り口にも飾っただけど、その後落とし物をしちゃってまだ見つからないんだってさ…
ぼくがオシッコをかけたから御利益がなくなったのかなぁ〜それとも、日本では効き目がないのかなぁ〜。
写真はそのヤドリギだよ。実がついているから雌株だったみたい。今ヤドリギは雄株が増えて、雌株は希少らしいよ。何とか別の樹木に種を植え付けて寄生できないかなぁ〜って考え中のお母(かあ)なんだよ。