忠猫?トラ公

ぼくんちに猫はいないけど、お母(かあ)の実家では多い時は5匹くらいいたんだって。その中で思い出深いのはメスのトラネコ「トラ」。お母(かあ)が物心ついた時にはもう既にいた猫なんだよ。トラは畑仕事や、牛の餌の牧草刈りに白萩の方まで行くときも、お母(かあ)が遊びに行くときだって、ワンコみたいに忠実にお供したんだって。お母(かあ)が4〜5歳のある日、母ちゃんが用事で出かけることになって、お母(かあ)は父ちゃんと留守番になったんだよ。お母(かあ)は母ちゃんと一緒に行きたくて泣きながら追いかけようとしたから、父ちゃんが腕をつかんで引き止めたんだ。お母(かあ)がますます大泣きしていたら、突然トラが近付いてきて父ちゃんの足首を思い切り噛みついたんだって。お母(かあ)がいじめられてると思って助けてくれたのかな…ある時は姉妹ゲンカして泣いていたら、傍に寄ってきてペロペロ舐めて慰めてくれたし…偶然かと思って泣き真似をしてみたら、
それでもどこからともなくやってきてペロペロ舐めてくれたんだってさ。ただひとつ、欠点があったとすれば…トラは顔を近づけるとクンクン匂いを嗅いでからペロペロと鼻を舐めてくれて…そのあと突然、鼻をガブリ!!とかじるクセがあったことかな〜。「あら可愛い〜」って抱っこしてくれた家庭訪問に来た先生の鼻もガブリしちゃったんだよ。その事を抜けば、あれほど人懐こくて忠実なニャンコはトラだけだったんじゃないかなぁ〜って思うんだって。
写真は、お母(かあ)の知人がクロスカントリースキーで歩いた赤石分校の裏から茂庭(もにわ)に抜ける林道の風景なんだって。