道…2

炭焼きをする山に続く笹原の中の細道、畑の間の畑道、秘密基地への隠れ道、小川のほとりに沿った道、友達の家への道、お店屋さんに行くための近道、母ちゃんとワラビやゼンマイを採り歩いた道、林の中のけもの道、お母(かあ)が子供の時に歩いた思い出の小道のほとんどは、今は使われなくなって自然に消えてしまったか、拡張されて名残も消えてしまったんだって。でもあの頃は確かにみんなの役にたって、子供たちが成長していく姿を見続けてくれていたんだよね…
例えばどこかへ出掛けた時とか、自分が遊んだ懐かしい道に似ている風景に出会ったりすると、小さい頃の自分が道の向こうから歩いてくるんじゃないかと思って、胸が詰まるほど懐かしい気持ちが込み上げてくるんだってさ。
写真は、雪で身体を冷やしているぼく(夏輝)。真っ黒クロすけのぼくを写真に撮ると、ぼくの目鼻がはっきりしないから表情が読み取り難いんだって…