肉きゅうの匂い…

最近、夜になると急に気温が下がって、毛皮を着ているぼくでも寒さを感じるようになってきたんだよ。今までは夜でもみんなの傍が恋しくて、玄関に入ってあがりかまちに両足と顔をのっけて、みんながご飯を食べたり、テレビを見て爆笑しているのを見てたり、時々仲間に入って「ワフワフ」言ったり……玄関のヒンヤリした感じが心地よかったけど、今は納屋の毛布の方が恋しいんだ。毛布でウトウトしているときも、いいこともあるんだよ。ずっと前みたいに、お母(かあ)もぼくの毛布に一緒にゴロンとなって「ヨシヨシ」ってしてくれるんだ。ぼくは尻尾を千切れるくらいブンブン振ってとっても嬉しいんだけど、なんだか恥ずかしいような気もして、どうしていいかわからなくなるんだよ。それで、ネコ君みたいにスリスリしたり、ゴロゴロ転がったり、ペロペロ舐めまわしたり…その後急に真面目になって座りこんで、お母(かあ)がふざけてちょっかいをかけても、遠い目をするんだ。今度はお母(かあ)の方が「かまって〜」ってしてくるのを見てるとぼくの方がお母(かあ)を守ってあげている気がしてくるんだよ。
誰かが「犬の肉きゅうの匂いが好き」って言ってたんだって。それでお母(かあ)も意を決してぼくの肉きゅうの匂いを嗅いでみたんだって。そしたら〜不思議なことに、焼き栗みたいな香ばしい匂いがしたっていうんだよ。すごい発見!! お姉ちゃんも同感!!なんだって。それで最近お母(かあ)は時々、ぼくの肉きゅうの匂いを楽しんでいるんだよ。そういうのって。人間の世界では「変態…」っていうんじゃないのかなぁ〜??
今日の写真は、お気に入りのあがりかまちでくつろいでいるぼく(夏輝)。