魅力的な潮溜まり…

お母(かあ)は山育ちだから、川では観ることができない、変わった小魚やイソギンチャクやウミウシカニ、タコ、ヒトデなんかが住んでいる「潮溜まり」で遊ぶのが夢だったんだって。理科の教科書に潮溜まりで楽しそうに生き物を観察しているイラストが載っているのを羨ましくみていたんだよ。だけどお母(かあ)が行った海は、太平洋側の港だったり、リアス式海岸だったり、海水浴や潮干狩りだったから、潮溜まりで遊ぶ機会には恵まれなかったんだって。日本海側は大人になってから研修旅行やドライブの通過点でしかなかったし…それがこの前お出かけした際に、加茂水族館方面に向かう途中の車窓から、海岸そばの岩場近くで幼稚園の子供たちが賑やかにしている様子が見えたから車を降りて覗いてみたら、みんなで糸の先にスルメをぶら下げてカニ釣りをしていたんだってさ。よく観るとカニだけでなくて、ちっちゃい稚魚や貝も沢山いたんだよ。もちろん、お母(かあ)のテンションはマックスになって、自分も一緒にカニ釣りをしたい気分
だったんだって。せめて貝だけでも採ってみようと思ったら、キュッと岩場にへばりついてテコでも動かなくなって、タニシと違うそのあたりがお母(かあ)は益々好きになったらしいよ。
今日の写真は、その時に加茂水族館のずっと手前で撮った日本海の景色だよ。