セミの季節

今年のエゾハルゼミの初鳴き(お母(かあ)が今年初めて聞いた日)は、5月19日でいつもよりちょっと遅かったんだよ。「セミ」って夏の虫のイメージがあるけど、春に鳴くセミもいて、エゾハルゼミは四センチくらいのセミで、民家近くにはあまりいなくて山の林の中に住んでるんだって。だから脱け殻も姿も見つけるのは難しいんだよ。鳴く声はお母(かあ)には「ミョーケン、ミョーケン、ケケケケ…」って聞こえるんだけど、大合唱になると「ジャージャー」ってしか聞こえないんだって。エゾハルゼミの声が途絶えて、数日前から「ニイニイゼミ」と「ヒグラシ」の声が聞こえるようになったんだ。ニイニイゼミはとってもちっちゃくて二センチ強、脱け殻はまるっこくて泥をかぶっているから見つけやすいんだ。ヒグラシは三センチくらいのセミで「カナカナゼミ」って言われているよ。お母(かあ)は夕方の日が暮れる頃に聞こえてくる「カナカナカナカナ…」がとっても、もの悲しく聞こえて胸がつまりそうになるんだって。ぼくんちの周りではこのあと、エゾゼミ、ツクツクボウシアブラゼミ、ミンミンゼミ…次々と大合唱が聞こえてくるんだよ。 今日の写真は、物思いにふけるぼく(夏輝)だよ。(撮:大お姉ちゃん)