ネコ君の飼い主様へ…

先週おうちに迷いこんできたネコ君、最初は餌をあげないで様子を見ていたんだけど、すごく弱っていて…それでも人の気配を感じると「ビニャ〜」って鳴いて近寄ってきてスリスリ体を押し付けてくるんだよ。本当に人恋しかったみたいで、ネコが苦手な近所の人にでもスリスリして、顔を見上げて「ビニャ〜」って鳴いているんだ…そんな可哀想な姿を見たら、誰だって放っておけないよね…それで、元気になるまで「餌をあげよう」ってことにしたんだよ。そんなことをしたら、おうちに居着いてしまうことは解ってはいるんだけど…そのまま死んでしまうかもしれないと思ったらそうするしかなかったんだ。おうちでは「せめて元気になるまで飼ってあげたい」という意見と「無責任な飼い方は駄目だ」というお父(とう)の意見に分かれて毎日ネコ君のことで険悪な雰囲気になっているんだよ。追い払っているお父(とう)が悪者みたいになっているけど、本当はお父(とう)の意見が正当なんだよね…。大お姉ちゃんはこの前、巣から落ちていた雛鳥の小さな命を助けてあげられなかったことを思うと、今でも胸が痛むんだって。だから、こんな見知らぬ人をも頼りにしているネコ君を思うと、もっと胸が張り裂けそうになるんだよ。もし、こんなに人を信じているネコ君を飼い主さんが捨てたのだとしたら、余程の理由があったと思うんだ。だけど、飼い主さんが「誰かが面倒をみてくれますように…」って泣く泣く置き去りにしていったのかもしれないけど、置いていかれた家の人たちもすごく心を痛めているんだよ。里親を探すのも、ちゃんと病院に連れて行って病気を治してあげて、去勢手術をして、しつけをして…それでなければ安楽死の確率が高いとわかっていても「保健所」へ連絡するか…それでなければ、違う場所に捨ててきて、また別の家族を苦しませるか…おうちで飼ってあげられないからみんな困っているんだよ。困ったり悲しんだりするのは飼い主だけであってほしい…それが飼い主の「責任」だと思うから…捨てることで沢山の人を悲しませないでください…飼い主が責任をもって最後まで飼ってあげてください。それができない理由があっても自分勝手に他人に命を預けるようなことをしないでください。人を信じて、あんなにまっすぐな目で人を見つめることのできるネコ君なのだから…飼われている生き物は、飼い主さんの元で一生を送るのが一番幸せだと思うから…お姉ちゃんたちは、元気になって飼い主さんのところに戻って「よく帰ってきたね〜心配していたんだよ」って膝に抱っこしてもらって「ゴロゴロ」ノドをならしている幸せそうなネコ君を毎日想像しているんだよ。ぼくもそんなふうになったら悲しいから、今日はお母(かあ)たちの気持ちをぼく(夏輝)が代わりに話してみたよ…ネコ君もみんなも幸せな方向に進みますように…。
今日の写真は手だけじゃなくて、アゴものっけてくつろいでいるぼく(夏輝)だよ。「上がりかまち」ってどうしてこんなに心地いいんだろう!?